- 親の通院に付き添いが必要なら、在宅医療(訪問診療)への切り替えを検討しましょう。
うちの親は足が悪くて、一人で病院に行けないから、いつも仕事を休んで付き添っています
定期的な通院が必要にもかかわらず、一人で通院できず、介助が必要な方なら、在宅医療が利用できますよ。
親が一人では通院できないために、仕事を休んで連れて行かなければならない・・・というなら、在宅医療(訪問診療)に切り替えどきかもしれません。
ただ、病気によっては専門病院の定期受診が必要なこともあります。
そんな時でも、かかりつけ医を在宅医療にしておくと、急な発熱や病状の変化にも365日・24時間対応をしてくれるので安心です。
そして、在宅医(在宅医療を行う医師)は病院の主治医とも連携を取るので、病院の先生を裏切ったことになったり、医療情報が途切れたりすることもありません。
在宅医療に切り替えるメリット
- 医師が自宅に来て診察してくれるので、親の受診の付き添いで仕事を休む必要がない
- 発熱やその他の体調不良時に24時間相談ができたり、往診をお願いできる
- もしも救急車で病院へ搬送が必要になった時も、在宅医が救急車の手配してくれたり、紹介状を病院にFAXで送ってくれるために受け入れがいい
- 処方薬も薬局と契約をすれば、自宅まで薬剤師が届けてくれる
通院の付き添いで仕事を休む必要がなくなる
在宅医療に切り替え、訪問診療を受けるようになると、親の通院のために仕事をいちいち休む必要がなくなります。
在宅医が訪問する時間に家族が同席していなくても、特に問題はありません。
在宅医は、その日の診療の記録をなんらかの形で患者さんの自宅に残してくれると思います。
在宅医に聞きたいことがあれば、医師が訪問した時に見える場所にメモ書きを置いておくか、クリニックに電話をかけて医師や看護師に直接聞くこともできます。
24時間365日、夜間や休日も対応してくれる
そして、なんと言っても1番の安心は、24時間365日体制で対応してくれること!
急に発熱したからといって、予約外でいつもの病院の外来に行くとどれだけ待たされることか・・・時間外であれば、受診もできるかどうかもわかりません。
在宅医療(訪問診療)を受けていれば、深夜の発熱で救急車を呼ぶのか、それとも夜間救急に連れて行くのか・・・といった場合でも、在宅医に連絡して相談できるのです。
往診に来てもらう場合もあれば、電話連絡の様子から救急対応が必要と医師が判断すれば病院へ救急車で搬送になる場合もあります。
救急車を呼ぶ場合でも在宅医が119番に連絡をして、患者の病状を伝えてくれるので、救急隊員も初期対応が迅速になります。
さらに救急車で運ばれた病院に対しても、在宅医が患者さんの病気や薬の情報を送るので、病院も正確で迅速な対応が可能になるのです。

薬は薬局に取りに行くか、費用を払って持ってきてもらう
薬が処方された場合、薬をかかりつけ薬局に取りに行くこともできますが、その時間がない場合は薬剤師に自宅まで薬を届けてもらうこともできます。
この制度を訪問薬剤管理指導と言い、費用はかかりますが、介護保険か医療保険が適用されています。
費用の目安は1回約400円〜約2,000円程度、この金額の幅は利用するのが介護保険か医療保険か、自己負担割合が1割・2割・3割により異なるためです。
処方された薬が飲みにくい、飲み忘れがある、副作用が心配だと言った薬に関する悩み事も、訪問した薬剤師に直接相談できるので安心です。
ここまで読むと良いことずくめに思われるかもしれませんが、デメリットもあります。
