在宅医療のことを知ると人生にポッと火が灯る
LifeWell えーきちブログ
在宅医療のかしこい使い方

在宅医療の始めどきとメリット・デメリット

在宅医療に切り替えるデメリット

在宅医療のデメリット
  • 外来通院より費用が高くなる
  • 家族の留守中に他人が家に入ることになる

費用は外来通院の時より高くなる

在宅医療にも、もちろん健康保険が適用されます。

費用を比べると入院よりは安いのですが、外来よりは高くなります。

医療費を比べると、在宅医療は中間になります。
外来診療 < 在宅医療 <入院

在宅医療を行う医療機関の規模や、訪問回数、医療処置などで1回の費用は異なりますが、1ヶ月2回の訪問診療で、75歳以上の患者さんで健康保険の負担割合が1割の場合、1ヶ月約2万円かかると考えていてください。

健康保険が2割負担の人は2倍の約4万円、3割負担の人は3倍の約6万円です。

在宅医療の1ヶ月の負担目安  約2万円
75歳以上の後期高齢者医療制度利用で1割負担 月2回の訪問診療の場合
※医療処置や訪問回数、往診数、医療負担割合で変わります

費用負担を軽減するための制度も紹介しています。
こちらもぜひご覧ください(未掲載)。

家族不在時に在宅医が家にやってくる

訪問ヘルパーなどをすでに利用されている方なら、慣れていらっしゃるので特に問題にはならないと思います。

しかし、初めて訪問系の医療・介護サービスを利用される方は、自分や他の家族がいない間に医師や同行する看護師が自宅に上がる・・・ということに抵抗を感じる方もいるかもしれませんね。

留守中に在宅医が家に入る不安は、こう解決する

在宅医療関係者は医療従事者という職業柄、留守中のお宅をあれこれ物色することは、まずありません。

もしも、そんな形跡があって不安に感じたなら、クレームを言って、即刻利用を中止、他のクリニックに変えてください。

自分や家族の留守中に在宅医が家に入るという不安解消のための対策を紹介しますね。

事前説明時に療養する部屋までのルートを伝えておく

初診(初めての訪問による診察日)の前に、在宅医療の説明や手続きのための事前説明の時間をどこのクリニックでも取っています。

事前説明は患者宅で行うことがほとんどです。クリニックの担当者は患者の療養する部屋を確認しますので、玄関から部屋までのルートを伝えておくのです。

ただ、クリニック側も「水道が使いたい」「手を洗いたい」という要望がある場合もありますので、そこは話し合って対応を考えてください。

入ってほしくない部屋には鍵をかけ、貴重品・現金は金庫などにしまう

私自身、訪問したお宅で鍵のかかった部屋に遭遇したことはありませんが(患者さんがいる部屋以外に行ったこともないので)、不安な場合は入って欲しくない部屋のドアに鍵をかけておいてもいいと思います。

また、預金通帳や現金、貴金属なども金庫にしまうなどの対策もしてはいかがでしょう。

そういえば、訪問者による虐待が心配で・・・と患者の居室に監視カメラをつけていたお宅もありましたが、どうしても不安な場合はそういう方法もありかと思います。

ただ、在宅医療関係者も人間ですから、間違って他の部屋の扉を開けてしまうこともあります。

そして、患者自身さんから「隣の部屋にある●●●を、取ってきて」と別の部屋に行くようお願いされることもあります(この●●●は、健康保険証の場合もあれば、クッションやふとん、上着、飲み物や食べ物などいろいろです)。

なので、たとえ指定された部屋以外の部屋に入ったとしても、少し大目に見てもらえればと思います。

家の玄関の鍵の開閉はどうする

体が不自由な親が一人でいる家の鍵をどうするか?という問題があると思います。

鍵を開けたままだと、不審者に侵入される可能性があるし、締めたままだと在宅医が訪問できない・・・という問題です。

私のいたクリニックの場合、次のような方法を取る患者さんがいました。

  • 玄関は施錠しているが、勝手口は開けているもしくは、居間の吐き出し窓の鍵は開けておいて、そこから在宅医に出入りしてもらう
  • 患者さんが寝ているベッドが窓際にあるため、訪問したらまず、その窓をノックして患者さんに知らせ、そこで家の鍵を受け取り玄関(または勝手口)から入ってもらう。帰りには玄関の鍵を閉めてもらい、窓から鍵を患者さんに渡してから帰る。
  • 鍵を倉庫や玄関脇の植木鉢の下に入れておき、そこから鍵を取り出して玄関(または勝手口)を開け、帰りは鍵を閉めて元の場所に戻す。
  • 近所の親戚の家に鍵を預けておき、まずそこに訪問して鍵を貸してもらう。帰りは、鍵を閉めて預けて帰る。
  • 鍵をクリニックに預けておき、訪問の際にはそれで玄関(または勝手口)を開閉してもらう

今では、遠隔操作で玄関の鍵を開閉できる機器もあるようですから、そのような機器を利用してもいいかもしれません。

なお、「こんな狭くて古くて、掃除の行き届いてない家に来てもらうなんて恥ずかしい!」と思われている方は、安心してください。

在宅医療関係者は、何百何千もの患者さんのお宅を訪問しています。

そんなことはいちいち気にしませんから大丈夫です。

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ABOUT ME
えーきち
永吉裕子(ながよし ゆうこ) 【介護支援専門員(ケアマネジャー)、鍼灸師、あんま・マッサージ指圧師資格取得】 在宅医療を主体とする医療機関に13年間勤務。 その間、たくさんの在宅患者さんやご家族と出会い、全国の素晴らしい在宅医療関係者と出会いました。 在宅医療で可能になる「生き方、逝き方」をすべての日本人に知ってもらいたい。 「最後の日まで、自分らしく生きる」ために、在宅医療と上手に付き合ってもらいたいと考えています。