- 『介護』『職場(会社・仕事)』『きょうだい(家族・親戚)』『自分の生活と人生』という4つ柱で今後の生活を考えていこう。
介護だけに囚われていては、いずれ行き詰まります
親に介護が必要になったら、子どもの自分は「親の介護をする」のではなく、「親の介護をマネジメントする!」というふうに考えましょうと『親の介護で退職した後に起こる3つの問題』でお話ししました。
実は、マネジメントをするのは『介護』のことだけではありません。
『職場』『きょうだい(家族)』『自分の生活と人生』についても、それぞれ考えた方がよいのです。
『介護』については、別ページで説明しますので、ここでは他の3つ『職場(会社・仕事)』『きょうだい(家族・親戚)』『自分の人生と生活』について説明しますね。
考えることがいっぱいありすぎです!
いっぱいあるからこそ、4つの柱に分けて問題を整理し、考えていくのです。
ここでは、『介護』以外の3つの柱について説明しますね。
職場(会社・仕事)の柱ですること
職場の協力を得るために
担当部署、または担当者に相談する
親の介護は、突然やってくるとも言われています。
仕事や結婚のために実家を離れて暮らしていて、親もそこそこ元気で暮らしていると思っていた。そんなある日のこと。「父が倒れた」、「母の様子がおかしい」と連絡が来て、なんの準備も情報もないままに怒涛のように親の介護が始まっていく・・・
こんなパターンが多いのだそうです。
介護が始まったら、始まりそうであれば、まずは会社に一報入れておきましょう。
会社の規模や業種、社風もあるので、「この通りに」という方法はないのですが、人事労務担当部署に早めに相談することで、介護休暇や介護休業制度について教えてもらえるはずです。
また、介護休暇や介護休業をすでに取得した社員がいて、サポート経験がある人事労務担当なら、介護に関する情報や仕事との両立の方法などアドバイスをくれるかもしれません。
とにかく、上司や人事労務担当部署に早めに相談することです。
介護の相談したら、働きにくくなる?
親の介護のことを相談したら、人事評価に影響するのでは・・・と心配ですか?
「介護で休まれたら、困るんだよ」
「他の家族や親戚に頼めないの?」
「介護で仕事を休んでたら、出世できなくなるよ」
あなたが介護休暇や休業などを取得しようとしたときに、このような言葉を上司や同僚から言われたとしたら、それはケアハラスメント(ケアハラ)にあたります。
平成29年に施行された『育児・介護休業法』という法律をご存知でしょうか。
この法律では、育児や介護をしなければならない労働者が、仕事と介護・育児を両立できるように配慮し、仕事を続けられるように支援することが事業者に求められています。
さらには、この育児・介護休業法では、介護休暇を理由とする嫌がらせ等の防止措置も義務付けられています。
もしも、ケアハラを受けた場合は担当部署にぜひ相談してください。
初めてのケースでも、あきらめないで!
あなたが職場で介護休暇・介護休業を取ったら、どうなるのか・・・
それは、産休や育休を取得された方に対する、あなたの職場の対応を参考にするといいかもしれません。
会社や部署を挙げて協力してくれるのか、それなりにでも協力してくれるのか、育休を取っても人事評価や出世に影響するのか、しないのか・・・それでだいたいの予想はつくかと思います。
もしも、あなたが介護休暇・介護休業を取得する初めてのケースであっても、決してあきらめないでください。
子どもを産んでも仕事を続けたい、育児と仕事を両立したいと願った女性たちは踏ん張って道を作ってきました。
今はあなたが踏ん張って、道をつくるときかもしれません。
大丈夫、介護は誰にでも起こる問題ですから、職場にも応援してくれる人がきっといるはずです。
時代も制度も、介護や育児をしながら働く人を応援しています。

次のページでは、『きょうだい(家族・親族)』の柱ですることを紹介しますね
