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1問1答 基礎知識

1分で読める!1問1答式 在宅医療&介護の基礎知識 『訪問介護』

1分で読める! 1問1答式 在宅医療&介護の基礎知識

家族に介護が必要になった!

初めて介護が身近になったあなたに贈る「1分でわかる」講座です。

今回のテーマは、訪問介護(ほうもんかいご)について

質問!『訪問介護』って何?

答:訪問介護は、介護が必要な人の『生活を支える』重要な介護サービスです。
訪問介護事業所がサービスを提供します。

  • 訪問介護には、「生活援助(せいかつえんじょ)」と「身体介護(しんたいかいご)」の2種類があります。
  • 「生活援助」では、掃除や洗濯、食事の支度などの家事、薬の受け取りといった「生活」に必要なことを利用者に代わってホームヘルパーが行います。
  • 「身体介護」は、着替えや歯磨き、洗面、入浴などの介助やオムツ交換や体の向きを変える体位変換などの介助、ベッドから車椅子などへの移乗、通院や外出の介助というような、まさに「介護」をホームヘルパーが行います。
  • 費用は身体介護の方が、生活援助より高く設定されています。
  • 訪問介護を行う介護職のことを“ホームヘルパー”、“訪問ヘルパー”と呼ぶこともあります。
  • 訪問ヘルパーとして働くには介護系の資格が必要で、自宅に来るヘルパーは「介護職員初任者研修(旧ヘルパー2級)受講終了者」、その上の資格である「実務者研修修了者(旧ヘルパー1級)」、介護職の国家資格である「介護福祉士(かいごふくしし)のいずれかの資格を持っている介護のプロです。
えーきち

訪問介護サービスを利用するには、ケアマネジャーに相談してケアプランに入れてもらう必要があります。

ツッコミハム太郎

利用するには、訪問介護事業所を決めて契約をする必要があるけど、訪問介護事業所はケアマネジャーが紹介してくれるで〜

訪問介護の費用は?

訪問介護は要介護1・2・3・4・5の認定を受けている人が利用できます。

要支援1・2の人も「介護予防訪問介護」という名前の同様のサービスが利用できますが、要支援1の人は週に2回までといった制限があります。

費用はサービスの種類と時間で異なります

要介護の場合の訪問介護の費用の例を掲載しておきますが、地域によって単位数が異なるため、費用も若干異なる場合がありますのでご了承ください。

自己負担額は介護保険の自己負担割合が1割の方の費用です。

身体介護サービスの20分以上30分未満を週に3回、1ヶ月(4週)利用した場合、249単位×3回×4週=2,988円になります。

種別 時間 単位数 自己負担額
身体介護 20分未満 166単位 166円
20分以上30分未満 249単位 249円
30分以上60分未満 395単位 395円
60分以上 575単位+30分増すごとに83単位  
生活援助 20分以上45分未満 182単位 182円
45分以上 224単位 224円

訪問介護の利用時に注意すること

介護保険サービスの一つである訪問介護を利用するときに、利用者と利用者家族が気を付けなければならないことがあります。

訪問ヘルパーは、介護が必要な人(利用者)のために来てくれるということです。

お願いするのは、利用者の身の回りのことだけ

家族の洗濯物や食事まで用意させない

今では、利用者に同居の家族がいる場合、「生活援助」サービスは入れないようになっています(高齢夫婦二人暮らしの場合は利用できます)。

というのも、介護保険が始まった頃は、訪問ヘルパーを「お手伝いさん」のように扱う人がいて、家族全員分の洗濯や家中の掃除、家族全員分の食事の準備をさせるような利用者がいたと聞いたことがあります。

訪問ヘルパーは、お手伝いさんではありません!

訪問介護サービスでは、行わないもの

  • 利用者が使用しない部屋の掃除
  • 窓拭きや庭掃除、大掃除
  • 引越し準備
  • 家具の移動
  • 家族の衣服の洗濯や食事の準備
  • ペットの散歩など

ヘルパーを家族がヘルプしないこと!

妙な話に思えるかもしれませんが、家族の負担を減らすために訪問介護サービスを利用しているにもかかわらず、訪問ヘルパーの仕事を手伝って疲れてしまう家族もいます。

これは夫の母の話です。

亡くなった夫の父は、要介護5で妻である夫の母が日常的に介護をしていました。

平日は毎日デイサービスに出かけていたのですが、出かけるにしても顔を洗ったり、朝食を食べさせたり、着替えをさせたりと準備が大変だということで、訪問ヘルパーに来てもらうようになりました。

しかし、母は、ついヘルパーの仕事を手伝ってしまったようです。そして、ヘルパーも母の手伝いを受け入れてしまったのです。

ヘルパーと一緒に顔を洗ったり、着替えをさせたり・・・その上、ヘルパーが来る前に家を片付けたり、来ていく服の準備をしなければ!と結局、負担が増えてしまったのです。

「訪問ヘルパーに来てもらったけど、少しも楽にならなかった・・・」と夫の母は今でもときどき話すことがあります。

これでは本末転倒です。

こんなことにならないためにも、まずは訪問ヘルパーに任した仕事を家族が手伝わないこと。

もしも、ヘルパーだけでは対応できないことや時間内にできないことが毎日のように起こるのであれば、家族が手伝うのではなく、ケアマネジャーに相談してケアプランを見直してもらいましょう。

援助内容のどこに問題があるのかを利用者本人、家族、ケアマネジャー、そしてヘルパーで話し合って、解決策を一緒に考えるのです。

介護の専門職と相談しながら解決策を考えられるのが、介護保険サービスの良いところなのです。

介護保険「外」サービスで家族の介護負担を減らす

そうは言っても、家族分の食事や家の掃除をしてもらえたら、介護する家族としてはどれほど助かることか・・・

訪問ヘルパーに家族分の家事の援助もお願いしたい場合は、「保険外サービス」がお願いできないか相談してみましょう。

これは介護保険を利用しない、実費によるサービスです。

費用は事業所によって異なります。

ただ、人員が足りない等の理由で保険外サービスを行っていない事業所もあります。

そういう時は、民間の家事代行サービスを利用することをお勧めします。

今は、必要な時間、必要なことだけお願いできる家事代行サービス会社が多くあります。

こうした民間のサービスを利用して、介護する家族の負担を少しでも減らしてください。

ABOUT ME
えーきち
永吉裕子(ながよし ゆうこ) 【介護支援専門員(ケアマネジャー)、鍼灸師、あんま・マッサージ指圧師資格取得】 在宅医療を主体とする医療機関に13年間勤務。 その間、たくさんの在宅患者さんやご家族と出会い、全国の素晴らしい在宅医療関係者と出会いました。 在宅医療で可能になる「生き方、逝き方」をすべての日本人に知ってもらいたい。 「最後の日まで、自分らしく生きる」ために、在宅医療と上手に付き合ってもらいたいと考えています。