1分で読める! 1問1答式 在宅医療&介護の基礎知識
家族に介護が必要になった!
初めて介護が身近になったあなたに贈る「1分でわかる」講座です。
今回のテーマは、訪問看護(ほうもんかんご)について
質問!『訪問看護』って何?
答:看護師が、患者が生活する場所(自宅など)に訪問して、患者に医療的なケアを行います。医療的なことだけでなく、療養生活の継続や患者や家族の心の支えになれるよう、幅広い支援を行います。
病院やクリニックの看護師も訪問しますが、主には訪問看護ステーションの看護師が訪問看護を行います。
- 医療保険、または介護保険が利用できるので自己負担割合分だけの負担額で利用できます。
- 主治医が「この患者には訪問看護が必要」と認めた場合に利用でき、主治医の訪問看護指示書が必要です。
- 介護保険の要介護認定を受けていない場合は、医療保険の訪問看護が利用できます。
- 40歳未満の人が訪問看護を利用する場合は、医療保険の訪問看護になります。
家に来てくれる看護師さんも、病院にいる看護師さんと同じなん?
病院の看護師さんと同じ、看護師の国家資格を持った医療専門職で、『訪問看護師(ほうもんかんごし)』と呼ばれています。


訪問看護は、自宅で療養する患者を広く深く看護する
訪問看護は、患者さんの自宅に訪問してどのような看護をしてくれるのか・・・私が現場で見た訪問看護は、簡潔に書こうとしても、書けない、伝えられないほどに広く、深く、患者さんやご家族をケアし、寄り添っていました。
それだけに、患者さんもご家族も訪問看護師さんをとても信頼し、頼りにしていたように思います。
標準的な訪問看護は1回の訪問時間が30分〜1時間とされ、患者さんと接する時間が長いために仕事としてだけでなく、人としても関わりが深くなるからかもしれません。

仕事内容は医療処置から身体介護まで多岐にわたる
訪問看護で何をするのか・・・は、主治医の訪問看護指示書に沿って看護計画が立てられます。
看護師だからといって、体温や血圧計測などの体調チェックや、点滴、人工肛門や人工膀胱のパウチ交換というような医療処置だけではありません。
入浴介助や食事介助など、訪問介護で訪問ヘルパーが行う身体介護を行うこともあります。
訪問カイゴ(介護)と訪問カンゴ(看護)
よく似てるけど、ぜんぜん違うんやで〜
訪問カイゴについて知りたい人は、↓の記事も読んでな〜

訪問介護の身体介護との違いは、患者さんの重症度です。
病状に不安があり、看護師による観察や医療的管理が必要な人には、看護師による入浴や食事の介助、浣腸を使っての排便の手助けなどの身体介護を行います。
24時間対応してくれる場合もあり
訪問看護も24時間対応してくれる場合があります。
24時間対応というのは、夜間や休日でも体調が悪くなった時に連絡が取れ、必要であれば訪問してくれるという対応です。
すべての訪問看護事業者が24時間対応をしてくれるわけではありません。
人数が少ない事業所の場合は、24時間対応をしていないところもあります。
そして、24時間対応をしている訪問看護ステーション(病院、クリニック)に、24時間対応をしてもらうには別に契約が必要で、それにより月々の費用が600円前後(介護保険・医療保険1割負担の人)かかります。
訪問看護の費用の目安
訪問看護費用の算出は、複雑です。
訪問看護の費用は医療保険か介護保険かでも違いますし、訪問看護ステーションか病院・クリニックの訪問看護かでも若干費用が違います。
介護保険なら訪問時間で異なりますし、患者さんの重症度や訪問回数、訪問人数といった加算が複数あります。
医療保険では、週に3日以下の訪問か4日以上の訪問かで単価が異なり、介護保険と同様にさまざまな加算があります。
医療保険と介護保険なら、医療保険の訪問看護の方がやや高く、訪問看護ステーションの方が病院・クリニックの訪問看護よりも高めに設定されています。
とてもおおざっぱな目安ですが、医療保険・介護保険ともに1割負担の人なら1回の訪問看護30分〜60分で最低でも700円〜800円位かかると考えておいたほうが良いでしょう。
